麿 赤兒さんと言えばドラマで見る限りは、強面で目力の強い俳優さんというイメージがありますが、実際は優しくておおらかな方みたいですね?
1970年以前に唐十郎さんたちとともに、「状況劇場」(紅テント)でアングラブームを起こし、その後、舞踏家に転身した麿赤兒さん。
今回はそんな、舞踏集団「大駱駝艦」を旗揚げし、大仕掛けの舞踏を切り拓いて世界的に評価を受け現在は、舞踏家・俳優・振付師・演出家として活躍中の麿赤児さんについて探っていこうと思います。
魂の表現者!麿赤兒の生い立ち
名前:麿赤兒(まろあかじ)
本名:大森宏(おおもりひろし)
生年月日:1943年2月23日
出身地:石川県金沢市
出身高校:奈良県立畝傍高等学校
最終学歴:早稲田大学第一文学部哲学科中退
職業:舞踏家・俳優・振付師・演出家
所属事務所:キャメルアーツ
最後は
泥棒と警察官ファミリーが…大変な展開になったね…
この写真は貴重な一枚…
最高のチームでした…
乾杯🍻
感謝❤️#深田恭子 #瀬戸康史 #渡部篤郎 #小沢真珠 #どんぐり #栗原類 #麿赤兒 #藤岡弘 #信太昌之 #マルシア pic.twitter.com/0Qt96nZDB3— マルシア (@ririxuxatotosno) September 27, 2019
中学から演劇になぜだか興味を持った麿赤児さんは、自ら部長になって仲間を集めて、演劇部のリーダー役として奮闘します。
早稲田大学第一文学部哲学科中退後は、舞踏家・山本安英に共感して劇団『ぶどうの会』に参加した麿赤児さんですが、上層部の演劇と政治の関係はどうあるべきかといった、政治的な議論に嫌気がさして『ぶどうの会』を退団しました。
1964年に、唐十郎の劇団・状況劇場に参加した麿赤児さん。「特権的肉体論」を具現化する役者として60~70年代の演劇界に大きな変革と多大な影響を及ぼすことになります。
しかし、1970年、唐十郎の書く長ゼリフに嫌気がさし、状況劇場を去ることになった麿赤児さんは、実業家に転身します。
コメの産地直送販売をやったり、象牙を売ったりしてましたが、全部失敗に終わり、借金を背負ってしまいます。でたらめな商売を1年ほどやったことが、芝居から舞踏にシフトするきっかけになったようです。
舞踏の創始者である土方巽に師事し、人生観が変わることになる麿赤児さんは、1972年に独自で舞踏集団・大駱駝艦を旗揚げ主宰します。
海外公演も積極的に行い、“天賦典式”と名付けた様式は国内外で話題となり、舞踏を「BUTOH」として世界に広めました。
また、多くのドラマや映画にも出演し、独特の存在感を放つ役者としても活躍しています。
麿赤児さんの結婚
麿赤兒さんの奥さんは、元舞台女優だったという事は分かったのですが、それ以上の詳細はわかりません。
お二人は、舞台を通して知り合いその後、結婚したのですが大森南朋さんがまだ小さい頃に離婚しています。
その際に親権が奥さんにわたり、大森南朋さんと麿赤兒さんは離れて暮らしていたみたいです。
離婚原因も定かではないですが、麿赤兒さんは相当な額の借金を抱えていたようです。
映画にも多数の出演がある
映画出演の主なものとしては
若松孝二監督『金瓶梅』
鈴木清順監督『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』
クエンティン・タランティーノ監督『キル・ビル Vol.1』
阪本順治監督『どついたるねん』
新藤兼人監督『午後の遺言状』
北野武監督『菊次郎の夏』などがあります。
最近のドラマ出演としては
後妻業(2019年、関西テレビ・フジテレビ系)
ルパンの娘(2019 – 2020年)
やすらぎの刻〜道(2019年、テレビ朝日)
シリーズ 体感 首都直下地震「パラレル東京」(2019年、NHK総合)
パパがも一度恋をした(2020年 、東海テレビ・フジテレビ)
日曜プライム お花のセンセイ(2020年)
などがあり、
最近の映画作品としては
翔んで埼玉(2019年2月22日公開)
凪待ち(2019年6月28日公開)
地獄少女(2019年11月15日公開)
ゴーストマスター(2019年12月6日公開)
ターコイズの空の下で(2021年2月26日公開)
などがあります。
また以前は、バラエティ番組にも出演していたことがあり、変わったところでは、タモリ倶楽部(テレビ朝日)、Let’s天才てれびくん(NHK Eテレ)などに出ていました。
麿赤兒さんの家族がレジェンドだった!
長男は、映画監督の大森立嗣(おおもり たつし)さん
監督作品として、
「ゲルマニウムの夜」
「さよなら渓谷」
「まほろ駅前狂騒曲」などの話題作があります。
映画賞も多数受賞されていて
第51回日本映画監督協会新人賞
2010年度『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』
第56回ブルーリボン賞 監督賞
2013年度『さよなら渓谷』『ぼっちゃん』
第35回モスクワ国際映画祭 審査員特別賞
2013年『さよなら渓谷』
第23回日本映画プロフェッショナル大賞 作品賞
2014年『ぼっちゃん』
第43回報知映画賞 監督賞
2018年『日日是好日』
などが主な受賞履歴です。
麿赤兒さんは常連俳優として、長男の大森立嗣さん監督作の映画に脇役でよく出演されていて、まほろ駅前シリーズ第1作『まほろ駅前多田便利軒』2011年公開では、次男の大森南朋さん共々、親子共演しています。
次男は、俳優の大森南朋(おおもり なお)さんです。
大森南朋さんは、お父様の麿赤兒さんに負けず劣らずの独特のオーラを放ちながら、画面いっぱいに存在感あふれる演技派俳優としての地位を確立されています。
多部未華子さんと共演した私の家政婦ナギサさんなどは、演技の幅を十分に見せてくれたコミカルな作品で、一層ファンの数を激増させた作品となりました。
最後に一言
大駱駝艦・天賦典式の公式YouTubeチャンネル
「こと問はず舞いそれ答えずしてをどる」を開設。
創業140年の老舗出版社、春陽堂書店が創設した賞「種田山頭火賞」の第一回の受賞者として知られる麿赤児さん。
この賞は、俳人・種田山頭火のような信念を貫いた生き方で、多くの人々に感動を与えた魂の表現者に贈られる賞ということで、舞踏芸術に対する熱い思いと強い発信力が評価されたという意味でも、全くもって麿赤児さんにふさわしい賞ではないでしょうか。
コメント